2025年4月22日、神戸市は市長定例会見において「神戸ウォーターフロント グランドデザイン」を公表しました。
本構想は、港湾エリア単独の再整備ではなく、進行中の三宮都心部再編と一体で都市構造を再構築することを目的としています。三宮駅周辺の再整備によって生まれる新たな都市機能を、南側のウォーターフロントへと連続的につなげていくことが大きなテーマとなっています。
三宮再整備の概要
三宮エリアでは、神戸市が掲げる「三宮再整備」に基づき、
- 駅前広場の再編
- バスターミナルの集約
- 歩行者空間の拡充
- 老朽建築物の建替え促進
- 高度利用による業務・商業機能の強化
などが段階的に進められています。
特に、三宮駅周辺では、交通結節機能の再整理とともに、駅前空間の再構築が進行中です。
都心機能の南側拡張という位置づけ
ウォーターフロント・グランドデザインでは、三宮再整備で形成される新たな都心空間を“北側の拠点”と位置づけ、そこから海側へ都市機能を拡張する構想が示されています。
具体的には、
- 三宮駅周辺から新港町までの歩行者動線強化
- デッキや緑道による連続性の確保
- 道路空間再配分による回遊性向上
により、従来分断されていた「都心」と「港湾部」を一体化させる計画です。
新港町エリアとの連動
新港町地区では、民間主導の複合開発が既に進行しています。
グランドデザインでは、これらの開発を三宮都心部と面的に結び付け、
- 業務機能の拡張
- 宿泊・観光機能の強化
- 海辺を活かした滞在型空間の形成
を段階的に推進する方向性が示されています。
三宮再整備によって高まる都心機能を、南側に波及させる役割を担うエリアと位置づけられています。
公共空間再編の一体的推進
三宮再整備では駅前広場や交通広場の再構築が進められていますが、ウォーターフロント側でも、
- メリケンパーク周辺の再整備
- 中突堤・ハーバーランド周辺の滞在機能強化
- 港湾景観を活かした公共空間整備
が計画されています。
これにより、都心から海辺までが連続する公共空間ネットワークとして再編される構想です。
都市計画上の今後の論点
三宮再整備とウォーターフロント再編の連動に伴い、今後は、
- 用途地域の見直し
- 容積率の再設定
- 高度利用地区の指定
- 地区計画の策定
- 公共空間の管理手法の再構築
などが段階的に検討される可能性があります。
両事業は個別開発ではなく、「都心構造の再定義」を目的とする長期的な都市政策の一環として進められています。
今後の展開
三宮再整備は段階的に進行中であり、それに連動する形でウォーターフロント各地区の具体的事業化が進む見込みです。
都市計画手続き、民間事業者公募、基盤整備の進展など、今後の動向が注目されます。
神戸都心部は、駅周辺再編と港湾空間再構築を同時に進めることで、都市軸を南北に再編する段階に入っています。今後も関連する発表・手続きの進展が見込まれます。









